主観的空想日記

適当に書いてます。

海がきこえる

海がきこえる

  1995年放送

  監督 望月智充

 

とある男子学生杜埼拓は、高知の高校から東京の大学に進学した。東京での大学生活を送るなか、同窓会の便りが届く。その後、同窓会のために帰省する道中で、高校時代のこと・武藤里伽子のことを回想する。

海がきこえるを観ると、とても懐かしい気持ちになるらしい。「私の学生時代・青春を思い出す、懐かしい」結構な人がそう言っている。自分も観ていて確かに、と感じた。だがこれは違うのではないか、とも感じた。

この作品で描かれる高校生活やら青春というものは、なんだか特別な感じがする。誰もいない教室に屋上。ハワイのホテルと都内のホテルの一室。夕日が見える海辺や真夜中の商店街。そして何といっても劇中の時間の流れ。自分はこんなにキラキラした空間・時間で過ごしていない。

もっと青春というものは、しょうもない時間と空間にあったはずだ。自分の過去は美しいものではなかったし、自分という存在は特別ではなかった。